推薦者:苦以忧

2025.04.26
33m 28s
负二价の持ち味である、まったく予測不能のビートの変化やメロディの進み方は、ここでも健在だ。従来の意味での曲のセクション構成はなく、現実の音、本来は連続していた音までもが細かく切り刻まれる。まるで離散化され、一つひとつの「0」と「1」になってデータベースに保存されていくようだ。
頻繁なリズムの切り替えと無調性が、作品をつねに不安定な状態に置く。あるリズム型や旋律のモチーフが、一瞬耳を捉えたかと思うと、すぐに消えてしまう。このデコンストラクトクラブの美学が、アルバムのもっとも大きな基調となっている。独創的な音色の設計も、作品のコンセプトと響き合う。粘り気のある電子音と、魅惑的な歌声が絡み合い、巨大なデータベースのなかにある魔法の世界を映すかのようだ。そこに閉じ込められた人間は、電子の迷宮で出口を探し続ける……。